今は、放課後デイサービスの仕事をしており、不登校支援もしています。
ときどき出くわすのですが、支援者の方で「勉強なんてできなくていいよ!」と、無責任な励ましをする人がいらっしゃいます。
まあまあの頻度で出くわすので「?」と、なっていたことをこの度漫画にしてみました。
わたしの思っていることが、伝わるといいなぁと願いを込めて。
漫画「『学校の勉強はやらなくていい』という支援者の方へ 」
「不登校」は選択肢の一つでしかない。
問題なのは、「不登校」の先にあるものだと思うのです。
学校じゃなくても、勉強はできる!
塾や家庭教師、通信教育、ホームエデュケーション、コワーキングスペース、自習室…etc
学校でやるような勉強をできる場所なんていくらでもあります。
もうここからは、自分がどれだけ動いて、自分に合った場所を探せるか…ではないでしょうか?
不登校…ということは未成年でしょうから、家族などの支援も必要になってくるでしょう。
保護者には「教育を受けさせる義務」がありますから、保護者の方もここは力を入れて欲しいところではあります。
教科書を使った座学が「勉強」ではない!
学校も便宜上、効率よく体系化するために教科書を使っている訳であって、必ずしも教科書を使う必要はないのです。
むしろ、日常の疑問から発展させていくのが本来の「学び」の形であり、その疑問を解決する過程で「読解力」「思考力」「判断力」などを身につけたり、必要な知識を得ていくというのが自然な流れではないでしょうか?
もちろん教科書を使えば効率よく知識を拾っていけはします。
しかし「何のために、これを学ぶの?」と思ってしまう人には、教科書は「押しつけ」のように感じてしまうでしょう。
その場合は、日常の「何で?」から、発展させていくのも面白いかもしれません。
「子どもが勉強しないんだけど?」そんなときは…。
子どもが不登校になった!
これだけでも、ショックを受ける親御さんも多いのではないでしょうか。
また、不登校を受け入れられたとしても「子どもが勉強しない…」との悩みを抱えていらっしゃる方も多いです。
二次障害、自己肯定感が下がっていて勉強どころではない。
不登校になった過程で、周りから自尊感情を傷つけられ、自己肯定感がだだ下がりの状態で引きこもってしまう子もいます。
こうなったら、勉強どころではありません。
どうか、二次障害を引き起こす前に、自己肯定感が下がらないような働きかけをお願いします。
勉強のおもしろさに気づいていない。
これは、大人(できれば親)が楽しんで勉強している姿を見せるのがいいかと思います。
勉強…じゃなくても、本を読むとかでもいいと思います。
一緒に勉強できるなら、一緒に勉強してみてください。
そして、「わかった!」とか「できた!」という感覚を一緒に味わって欲しいです。
新しいことを知る、できなかったことができる、って本来楽しいことだと思いませんか?
LDなどの発達の偏りがある。
学習障害という言葉を使ったりしますが、「学習のパターン」がその他大勢の人と異なると考えたほうがいいです。
他の人がつまずかないところでつまずいていたとしても、人の感じ方なんて分かりませんよね。
他の人が普通に行なっていることが、自分にはとてつもなく難しいことの場合もあります。(もちろん逆の場合も)
どうしても、思うように勉強できない。
一度専門家に相談をして見るのも一つの手かもしれません。
オーダーメイドの「不登校ライフ」
どんな不登校の子も、ゆくゆくは社会に出ていくわけです。
そのときに困らないように、自立できるようにすることが支援者の役割です。
軽はずみに「学校の勉強なんて…」と言わないで欲しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
◇柴ゆきのつぶやき◇
不登校支援者でこれもたまに出くわすのが「学校を悪者にしたがる人」(笑)子どもの成長を見守る立場なんだから、お互いに協力し合って、と思うんだけど…。なんかうまくいかないことが多いんだよな…。