前回の記事「衝撃の心療内科デヴュー!」では、教員時代にメンタルを病んだ柴ゆきが、はじめて心療内科の診察を受け、お医者さんから言われた衝撃の一言を紹介しました。
今回は、診察の中でお医者さんが話してくださった、「柴ゆきの人生観が変わった」言葉をご紹介します!
そもそもなぜメンタルを病むのか。
前回の記事で、鬱や適応障害、自律神経失調症などは、心はブレーキを掛けたがっているのに、体がアクセルを踏んでいる状態を続けることで引き起こされてしまうことを書きました。
私の場合も、心は休みたがっているのにも関わらず、そんな自分にムチを打って、仕事を続けていたことで起こりました。
鬱などのメンタルの病を今だに「心の風邪」だと捉えて軽く見る人もいるそうですが、立派な脳機能の障害です。心も体も、その働きは脳が司っているわけですから、それらがチグハグになってしまうことで、脳がダメージを受けているわけですね。
心と体を一致させてあげることが、心の健康を保つためには大切なんです。
では、なぜメンタルを病むのかざっくり分かったところで、本題に入りましょう。
お医者さんが教えてくれた「魔法の言葉」
テクマクマヤコンの変換に苦労したところで、漫画です。(笑)どうぞ。
お医者さんから教えてもらった魔法の言葉…「許します」。
非常に印象的でした。
ちょっと脇道に逸れますが、教員の心得として「認め、褒め、励まし、伸ばす」という言葉を、いろんなところで聞かされ、言わされてきました。
これに出てくる「認める」「褒める」って、だいたいの場合に、自分自身にせよ、他者にせよ「いい面」に使うわけですよ。
じゃぁ、悪い面はどうなるか…「否定」しますね。
しかし、人間ですから当然みんな「悪い面」「ダメな面」は少なからず持っています。
当時の私の場合だと、「仕事に行きたくないだなんて、なんてダメな教員なんだ!」「子どもに失礼だ!」と言ったところでしょうか。そんな自分を「認める」ことができるはずがなく…結果的に自分自身を追い込んでいくことになってしまったわけです。
そっかぁ、そんな自分は許してあげればいいんだ。
「仕事に行きたくない自分。」「うまくトラブルに対処できない自分。」そんな自分も、丸っと許してあげる。
「人に迷惑をかける自分」を許せるかどうか。
どんな自分でも、「許す」こと。
まぁ、当然のこととして、法に触れたり、他人の自由を害したりすることは論外なのですが、それ以外は許してあげる。
何でも完璧である必要はないんですよ。理想と現実がかけ離れてたっていい。そんな自分を否定してしまうから苦しくなるのであって、受け入れられれば何の問題もない。
私は「メンタルを病んだ自分」のことも、認めてあげることができていませんでした。
自分が病む訳が無いと思っていたことも関係していますが、休職してしまうことで「人様に迷惑をかける自分」が許せませんでした。
教員失格…と言われても仕方ないかな、くらい思っていました。
しかし、そんな時に救われたのは同僚の先生たちの言葉でした。
「休職も教員の権利として保証されてるんだから大丈夫」
「今は、ゆっくり休むのが仕事」
「学校のことは、何とかなるから大丈夫」
また、カウンセラーの先生の、「教員がメンタル病むのは管理職の責任だよ。そのフォローまで、管理職の仕事のうちなんだから。そのための管理職手当なんだよ。だから休むことを気にする必要なんてない。」の言葉は衝撃でした。
こんな考え方があるのか、と。(笑)
色々な人の言葉にも励まされ、「休職した自分」を許せるようになり、自分なりに「休職期間は自分の心とゆっくり向き合おう」と思えるようになりました。本当に感謝です。
迷惑をかけたことも事実だと思いますが、それは今後、他のだれかにお返ししていけばいいかと思うことにしました。
こうして、私は休職生活に突入しました。
診察を終える時に、お医者さんは「許します」のスライドをコピーして、私に「処方」してくださいました。(笑)
今も、お守りのように冷蔵庫に貼ってあります。見るたびに、心の中で「許します。」と唱え、お医者さんの教えを振り返っています。
今もまだ、抜けきれていないところ「意味のない我慢」をしているところも正直ないとは言えない状況です。まさに、枠組み変換の真っ最中。でも、どんどん心が自由になるんだって考えると、ワクワクすることこの上ないですね。
もともと慎重な性格なので、人より歩みが遅いのは自覚していますが、そんな自分も許しています。いろんな成長の形があっていいのですから。^ ^
今回は、「心療内科の先生の話で、人生観変わった件について。」というタイトルでお届けしました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
◇柴ゆきのつぶやき◇
「自分を許す」ことは結局のところ「他者を許す」ことに繋がっているんだなって、最近よく思います。自分を大切にできて初めて、他の人のことも大切にできるんですよね。まずは、自分を「許し」「愛する」ところから。